水酸化マグネシウムスラリー吸収法∣排煙脱硫技術

水酸化マグネシウムスラリー吸収法とは?

水酸化マグネシウムスラリー吸収法とは、水酸化マグネシウム(Mg(OH)₂)のスラリーを吸収液として用い、排煙中の二酸化硫黄(SO₂)を除去する湿式脱硫法です。

水酸化マグネシウムスラリー吸収法の説明

石灰スラリー吸収法と同様に広く利用されますが、副生成物の特性やスラリーの扱い方に特徴があります。

基本原理

水酸化マグネシウムスラリー吸収法では、排ガス中の 二酸化硫黄(SO₂) が吸収液中の 水酸化マグネシウム(Mg(OH)₂) と反応して 硫酸マグネシウム(MgSO₃, MgSO₄) を生成し、SO₂を除去します。

(1) 吸収反応

SO₂ + H₂O → H₂SO₃
H₂SO₃ + Mg(OH)₂ → MgSO₃ + 2H₂O
MgSO₃ + H₂SO₃ → Mg(HSO₃)₂
Mg(HSO₃)₂ + Mg(OH)₂ → 2MgSO₃ + 2H₂O

(2) 酸化反応

Mg(HSO₃)₂ + O₂ → MgSO₄ + H₂SO₄
MgSO₃ + 1/2 O₂ → MgSO₄
H₂SO₄ + Mg(OH)₂ → MgSO₄ + 2H₂O

メリット・デメリット

メリット

・吸収効率が高く、低SO₂濃度にも対応可能
・副生成物(MgSO₄)が水溶性で、設備閉塞が少ない
・スラリーの沈降性が良く、固液分離が容易
・装置の腐食が比較的少ない

デメリット

・薬剤コスト(Mg(OH)₂)が高い
・副生成物の再利用・廃棄処理が必要
・溶解性が高く、Mg²⁺の損失が生じやすい

要点まとめ

項目内容
吸収剤水酸化マグネシウム(Mg(OH)₂)
主生成物硫酸マグネシウム(MgSO₄)
方式湿式(スラリー循環)
特徴高効率・安定運転・コスト高め
代表的用途中小規模ボイラー
産業炉の排ガス処理
石灰石法との違い副生成物が水溶性
→ スケール形成が少ない

SOx対策に関しては、以下の記事で解説しています。
あわせて確認してみてください。

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