内部境界層とは、地表面の性質が変わる場合になど水平方向に非一様な地表面に形成される境界層のことをいいます。
例えば、地形、植生、都市構造、海陸などの地表面の性質の変化が内部境界層の形成要因となります。
ヒュミゲーションとは、乱流の小さい大気層から乱流の大きい大気層に煙が侵入することにより急激に拡散することで、煙の拡散幅が増大し、地上付近で高濃度となる現象のことをいいます。
沿岸部では、海陸風の発生や、海上(乱れが小さい)から陸上(乱れが大きい)への風の流れによって、内部境界層が発達しやすいです。
沿岸部において、海上で安定な(乱流の小さい)大気層を輸送されてきた排煙が、陸上に発達した不安定な(乱流の大きい)内部境界層に侵入すると、排煙は急激に混合・拡散され、地表に降りてきて高濃度をもたらすことがあります。
Lyons and Cole モデルは、内部境界層の成長とそれに伴う排煙のヒュミゲーション現象を考慮した沿岸地域向けの大気拡散モデルの一つです。
Lyons and Cole モデルでは、プルームの上下(He±2.15σz)が熱的内部境界層(TIBL, Thermal Internal Boundary Layer)と交差する地点で3つの区間に分け、汚染物質の濃度を計算します。
(1) x ≤ XB :プルーム全体が内部境界層の外
通常の正規形プルーム拡散式で計算
(2) XB < x ≤ XE :プルームの下端が内部境界層の内
鉛直方向一様分布、水平方向正規分布として濃度を表現する。
(3) XE < x:プルーム全体が内部境界層の内
リッドがある場合の拡散式で計算されます。
内部境界層
地表面の性質変化(海→陸、都市→農地)で形成される境界層。乱流や拡散特性が変化する。
ヒュミゲーション
海上の安定大気から陸上の乱流大きい大気に排煙が入ることで、急速に拡散し地表濃度が一時的に高くなる現象。
Lyons and Cole モデル
沿岸部向けの内部境界層・ヒュミゲーション考慮モデル
プルーム高さと内部境界層位置により濃度計算を3区間に分ける
沿岸部拡散のポイント
内部境界層の発達を考慮しないと、地上濃度を過小評価する可能性あり。
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