「分子軌道法(MO法)がよくわからない」
「結合性軌道と反結合性軌道の違いが曖昧」
そんな人向けに、分子軌道法の基礎をできるだけ直感的に解説します。
この記事を読むと:
が理解できます。
電子は分子全体に広がった軌道に入ると考える理論
電子は分子全体に非局在化している、と考えるのがMO法です。
分子軌道法では、
と考えます。
そして電子は、
という量子力学ルールに基づいて配置されます。
つまりMO法は、
原子軌道で使っていた電子配置のルールを、分子全体に拡張して考える方法
です。
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分子軌道法は、
を理解する基礎になります。
大学試験や院試でも頻出の重要テーマです。
分子軌道は
原子軌道の線形結合(LCAO)
で作られます。
イメージは波の重なりです。
によって新しい軌道が生まれます。
この結果できるのが、
です。
➢ 結合を作る軌道
➢ 結合を弱める軌道
分子軌道(MO)図は、基本ルールに沿えば自分で描けます。
やることは「原子軌道を組み合わせて電子を入れる」だけです。
まず各原子の価電子軌道を確認します。
例:
ポイント:
➢ MO法では「価電子だけを見る」が基本です。
向きが合う軌道同士が相互作用します。
相互作用すると必ず:
のペアが生まれます。
➢ 原子軌道2つ → 分子軌道2つ(数は保存)
電子配置は原子と同じルールです。
ここまでできれば:
まで判断できます。
結合次数は
(結合性電子数 − 反結合性電子数)÷2
で求めます。
結合次数が大きいほど、その原子間の結合は強くなります。
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1s軌道同士が重なり、
ができます。
電子2個はσ1sに入るため、
結合次数 = 1
→ 安定な共有結合になります。
O₂では、
π*軌道に不対電子が2個残ります。
これにより
酸素は常磁性を示す
ことが説明できます。
これはVB法では説明が難しく、
MO法の代表的成功例です。
MO法とVB法は、分子中の電子の捉え方が異なります。
MO法は電子を分子全体に広がったものとして扱うのに対し、
VB法は電子を「結合と結合の間に局在化するもの」として扱います。
VB法の利点は、
電子がどの結合に関与しているかをイメージしやすいことです。
そのため、
といった「化学反応の議論」では、
VB法のほうが直感的に理解しやすい場合が多くあります。
一方MO法は、
の説明に優れています。
実際の化学では、
反応性はVB的に、電子状態はMO的に考える
という使い分けがよく行われます。
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分子軌道法の要点:
また、
と使い分けると理解しやすくなります。
まずは
「軌道は波の足し算と引き算」
と捉えれば十分です。
ここを理解すると、
の理解が一気に進みます。
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